微妙なバランスを保つ全方位外交
「いまは比較的長期にわたって戦争を発生させぬようにし、その間に精力を集中して(工業、農業、科学技術、国防の)4つの近代化建設をやり遂げること、これが全国人民の願いである。
だが、軍人としては戦争の脅威に対して常に高度の警戒心を持ち続けねばならない。
国家経済の力量の増大につれて、わが軍の武器装備も徐々に発展させることができよう。
とはいえ、ある種のハイテク兵器はわが方にはなく、相手にはある。
当面、装備において劣るわれわれが、装備に優れた相手にどのように打ち勝ちうるか、この点を追求するには、ハイテク兵器の性能と特徴そして弱点を理解しなければならない」。
・・・この文章には、現在の中国指導部、とりわけ軍部が置かれている苦渋に満ちた立場が、鮮明に反映されています。石塚孝一氏によると、具体的には、第一に、脱冷戦の緊張緩和の時代にも、中国が戦争に巻き込まれる危険性は決して減じていないこと。
第ニに、現状のまま、もし中国が湾岸戦争のようなハイテク戦争に巻き込まれるなら、装備に劣る中国には本来、とうてい対抗すべき力はないこと。
ということがわかります。