冷戦後の国際問題 2
第四に、しかしながら世界は目下、依然として多極化への方向をたどりつつあり、アメリカのこうした姿勢は他の国々との摩擦を高めざるをえないとします。
現に中東地域においてもアラブ対イスラエルの根本的矛盾の解決にいっそう迫られるようになりますが、これを解決する能力はアメリカにはないのです。
第五に、湾岸戦争の軍事的勝利によっても、双子の赤字に代表されるアメリカの経済的危機は克服できないということ。
また、日・米間、欧・米間の種々の摩擦が引き続きアメリカの足を引っ張り、最終的にはアメリカの単独覇権的な世界戦略は実現することができない・・・といわれていました。
これらは『国際問題研究』などに書かれていたことです。
・・・いずれにせよこの時点に至って、世界が多極化に向かいつつあるとの認識はなお変えないものの、それゆえにこそアメリカの単独覇権への意図がかえって、世界とりわけ中国を含む第三世界に、軍事的緊張を引き起こすとの認識に到達したわけです。
・・・このような認識は、91年3月25日の全人代における李首相(当時)の報告にも現れていました。